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ごあいさつ

浦和高校同窓会奨学財団奨学金について

 

 浦和高等学校は今年度創立126年の伝統を有する男子校です。学業面で実績をあげているだけでなく、「尚文昌武」の校訓のもと、文武両道を体現しようとしている高校です。

 

 これまで浦高は、宇宙飛行士の若田光一氏や心臓外科医の天野篤氏をはじめ、各界で活躍する多くのリーダーを輩出してきました。さらに、現在、世界のボーダーレス化・グローバル化が進む中、グローバル人材、グローバル・リーダーの育成が強く求められています。浦高はリーダーたるべき人材、それもグローバルに活躍できる人材を育成する学校です。私達同窓生も、様々な経験を通して、そのような人材育成の重要性を痛感しておりますし、まして母校の後輩に対しては、日本の未来を託すうえで少しでも協力したいと考えています。そんな熱い思いが、高校同窓会による奨学財団設立という国内でもはじめての試みになりました。

 

 奨学財団の支援内容としては、海外研修生派遣奨学金、留学奨学金、修学奨学金及び進学奨学金の四種類の奨学金があります。いずれも返済の義務はありません。

 海外研修生派遣奨学金については、夏季の短期留学に加え海外研修をより幅広く支援できるようにいたしました。平成25年度から令和2年度までの8年間にイギリス、アメリカなどに191名を派遣しています。


 留学奨学金については、在学生や卒業生の海外への長期留学に対し奨学金を給付します。

浦高生の海外留学は、1995年に創立百周年記念事業として英国のパブリックスクール、ウィットギフト校との姉妹校提携を機に定着し、長期留学生を毎年1人派遣してきました。財団ではこのウィットギフト校への留学生及びその後英国国内の大学に進学した生徒を支援してまいりました。これまでに、平成25年度から令和2年度までに述べ51名(実数22名)に支給し、現在も8名(イギリスのオックスフォード大学(院)、セントアンドリューズ大学、シェフィールド大学、アメリカのワシントン大学(院)、ウィチタ州立大学、ニューヨーク州立ジェネセオ大学、ウィットマンカレッジ、ドイツのチューリッヒ研究機構デュークブルク・エッセン大学(院))に対し留学奨学金を支給しています。留学先もイギリスから、アメリカ、ドイツと多様になってきました。今後、米国ハーバード大学をはじめ多くの海外大学への留学も支援して参ります。

 

 さらに奨学財団は、グローバル化への支援に加え、家計が厳しい浦和高校の在学生及び卒業生に対しても、これまでに在学中の修学資金への助成(4名)や、大学への進学費用の給付(18名)を行ってきました。公立高校の使命として、生活困難や家計急変など、様々な理由から苦学している生徒にも光を当てられる仕組みといたしました。

 

浦高では、「少なくとも3兎を追え」、「無理難題に挑戦しよう」との方針の下、少年をタフな大人の男として育てる教育をしております。広く世界に雄飛せんとする強い意思を持つ浦高生及び卒業生の皆さん、この奨学金を積極的に活用し、海外に挑戦し、自らを鍛え、志の高い骨太の人材となることを期待しております。

                令和3年5月

                                 公益財団法人 県立浦和高等学校同窓会奨学財団 理事長 川 野 幸 夫