与野浦高会の主な活動は、年1回の総会と月例会(毎月第1月曜)の開催です。月例会の参加者は毎回10人余ですが、1月は新年会を兼ねますので倍以上の人数になります。総会は毎年5月ですが、今年も、戦後間もない頃に卒業の大先輩から社会人になったばかりの若手まで多数の会員と、母校の現校長、杉山先生はじめ、にぎやかな顔ぶれの来賓が集い、2次会まで盛り上がりっぱなしでした。
隔年ながら総会の前に、一般市民も招いてのコンサートや講演会を実施しています。これにはさいたま市からの支援を受けており、与野浦高会としても中央区コミュニティ協議会のメンバーになって、役員を派遣しています。
地域同窓会で毎月会合を開いているところは多くないはずです。マンネリ化、話題のネタ切れ等の心配は確かにありますが、それを避けるべく幹事連が努力しています。郷土史を学んでいる人がいて、適宜そのうんちくを披露すると、昔からの住人も最近住み始めた人も興味を示してくれます。直近の月例会では、本町通りにあった桜並木の話が出ました。日本民俗学の泰斗、柳田國男はその著作の中で「桜並木の最も美しきは埼玉県与野町なり。浦和及び大宮より各一里あり、春の末に此の町へ遊びに行きしに、町には市立ち落花街に満ちて夢の国を行くが如くなりき」と記しています。当時の写真を見ると蔵造りの家が並ぶ通りに桜が咲き乱れ、映画の1シーンのようで、みんなが往時をしのびました。